中村美術館

ごあいさつ

田川地区は石炭繁栄の時代、全国から多くの人々が集まり、活気を呈していました。大正6年には全国の出炭量の50%を筑豊炭田が占めるまでになり、その時代は、美術・芸術において、陽のあたる時代でもありました。 田川繁栄の一翼を担った(旧)三井鉱山セメント跡地に皆さまの憩いの場となればとの思いから、新たに「池のおく園」を開設し、その中心施設として中村美術館は平成20年4月に開館されました。

近代日本画・洋画をはじめ、陶磁器、彫刻、ガラス工芸、硯など当館の収蔵品を常設展示しております。 来館された皆さまにとって心豊かなひとときをお過ごしいただける空間になれば幸いです。 当館は、この地、田川で皆さまにとって、より身近で開かれた美術館を目指して参ります。 ここ「池のおく園」で新しい出会いが生まれ、引いては地域文化を活気づけ、郷土田川の新たな街づくりの お手伝いができればと念じて止みません。

Season Special

季節の一枚…

大田 歳 「神興祭川渡り」
絹本彩色 116.6×90.9
作者の大田歳は1914年、福岡県築上郡椎田に生まれた。本名大田歳夫。1934年、小倉師範学校卒業後、小学校勤務ののち画家を志し上京。1936年、東京美術学校日本画科に入学。卒業後、川崎小虎、東山魁夷に師事。日展を中心に作品を発表し、通算43回入選。1982年には祇園祭を描いた「山鉾燦雨」が同展にて特選を受賞する。1962年からの6年間、「移動アトリエ」と称し自動車で各地を巡り、行く先々で写生を続けた。その距離は日本10周、38万キロに及ぶ。日本各地の四季の自然風景や祭りを数多く描いた。1985年には大濠公園能楽堂の鏡松を制作している。2000年に86歳で逝去。

本作品は、1983年に風治八幡川渡り神幸祭を題材に描かれた。同祭は毎年5月の第3土・日曜日に福岡県田川市で開催される筑豊地区を代表する祭りで、県の無形民俗文化財に指定されている。神輿に随行する山笠(やま)が彦山川を渡る様子が色鮮やかに描かれており、画面右にたなびく山笠のバレンによって川の上を吹き抜ける5月の爽やかな風が感じられる。背後に見える山は香春岳である。現在では一ノ岳の標高は半分程度になっているが、この絵の中では描かれた当時の堂々たる姿をとどめている。大田は自然の風景とともに京都の祇園祭や飛騨高山の高山祭など日本の祭りも好んで描いているが、故郷福岡の祭りを描いた作品として注目したい。
※2014年6月1日(日)まで展示予定です。
それ以降の展示の有無につきましては、中村美術館までお問い合わせ下さい。

Only by Nakamura Museum

美術、芸術の憩いの場として

中村美術館は、皆さまに親しまれる美術、芸術の憩いの場として、幅広い収蔵品がございます。 特に1880年から1910年にかけてのフランス アール・ヌーボー期のエミール・ガレ、ドーム兄弟などの美しい光と影の作品は、館内入口奥のガラスケースに展示しております。ご来館の際は是非ごらんください。

都会の雑踏を離れ、どうぞ大切な方とのご来園を心よりお待ち申し上げております。

エミール・ガレ「なでしこ文花瓶」

アール・ヌーヴォーを代表するシャルル・マルタン・エミール・ガレ (Charles Martin Émile Gallé、1846年5月4日 – 1904年9月23日)は、フランスのガラス工芸家、陶器・家具のデザイナーです。 特にガラスの表面を錆色にくもらせたり、濁らせるパチネという「古色をつけた」というの意味の技法は、 比類なき芸術性を現代にも伝えています。

ドーム兄弟「虫のいる蓋物」

19世紀 - 20世紀のフランスのガラス工芸家である、兄オーギュスト (Auguste Daum,1853-1909)と弟アントナン(Antonin Daum,1864-1930)の2人。

ドーム兄弟の特長的な技法として、ガラス素地に絵模様を描いて、さらにガラスをかぶせるアンテルカレール、粉末状にした色ガラスをまぶして再加熱し、素地になじませるヴィトリフィカシオンがあり、模様に奥行きをださせたり、ガラスに多くの色を発色させたりし表現豊かな作品を制作した。

Only by Nakamura Museum

  • 古賀 春江
    「橋風景」
    水彩・紙
  • 岩澤 重夫
    「嵐峡雨趣」
    紙本彩色
  • 板谷 波山
    「裂紋青磁柑子口花瓶」
  • 古端渓 明代
    「坑仔岩坑
      麻雀斑虫蛀天然仔石硯」

主な収蔵作家

  • 日本画
    横山大観
    奥村土牛
    東山魁夷
    川合玉堂
    大山忠作
    福田平八郎
    前田青邨
    川端龍子
    徳岡神泉
    平山郁夫  他
  • 洋画
    梅原龍三郎
    坂本繁二郎
    熊谷守一
    荻須高徳
    小磯良平
    田﨑廣助
    林 武
    浮田克躬
    香月泰男
    中川一政  他
  • 陶磁器
    板谷波山
    加藤唐九郎
    荒川豊蔵
    富本憲吉
    楠部弥弌
    中里無庵
    金重陶陽
    三輪休雪
    酒井田柿右衛門
    北大路魯山人  他
  • 工芸
    北村西望(彫刻)
    富永直樹(彫刻)
    木内禮智(彫刻)
    エミール・ガレ(ガラス)
    ドーム兄弟(ガラス)
    ミューラー・ファミリア(ガラス)
    古端渓、新端渓
    合わせて約600硯

中村美術館

入館料(税込)
大人(大学生) 800円
中高生      300円
小学生      200円